メニュー
ホーム
フロア案内
お問合せ
上へ
北斗トップ > 当院の対応疾患・治療技術 > 形成外科で対象となる疾患例

形成外科で対象となる疾患例

形成外科で治療をおこなう保険適応となる疾患についてご説明します。

  • 外傷(がいしょう)
  • 顔面骨骨折(がんめんこつこっせつ)
  • 熱傷(やけど)
  • 褥瘡・床ずれ(じょくそう・とこずれ)
  • ケロイド・肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)
  • 皮膚腫瘍・皮膚がん(ひふしゅよう・ひふがん)
  • ガングリオン
  • 乳房再建(にゅうぼうさいけん)
  • 多合趾症(たごうししょう)
  • 副耳(ふくじ)
  • 先天性耳瘻孔(せんてんせいじろうこう)
  • 臍ヘルニア(へそへるにあ)
  • 眼瞼下垂症(がんけんかすいしょう)
  • 睫毛内反症(しょうもうないはんしょう)
  • 顔面神経麻痺(がんめんしんけいまひ)
  • 腋臭症(えきしゅうしょう)
  • 陥入爪・巻き爪(かんにゅうそう・まきづめ)
  • 陥没乳頭(かんぼつにゅうとう)
顔の部分の治療をご希望の患者様へ
顔にできたできものやあざなどの治療をご希望の患者様は、診察時、患部にお化粧(下地も含め)をなさらずにお越しください。
※ お化粧をされたままの場合、診察等が難しい場合がございます。ご協力をお願いいたします。

■外傷(がいしょう)

傷をきれいに治すためには初期治療がとても大切です。とくに、顔面に生じた傷は、傷あとが小さくても気になるものです。
このため、形成外科では小さな傷でもできるだけ傷あとが残らないように手術をおこないます。
たとえば、組織は愛護的に扱いできるだけ損傷を少なくします。
縫合の際には、中縫いといって真皮(皮膚の深い部分)を縫合した後に、表面の皮膚を縫合します。
けがをした場合は、すみやかに形成外科を受診することをおすすめします。

■顔面骨骨折(がんめんこつこっせつ)

顔面の骨は薄いので、野球のボールが当たったり、転倒や自動車事故などの打撲で骨折することがあります。
一番多いのは鼻骨の骨折ですが、頬骨や下顎の骨折もあります。また、重度な損傷では、視神経が傷害され視力がなくなる恐れもあります。
顔面骨骨折はそのままにすると、ずれた状態で骨が固まって、食物がうまく噛めない、物が二重に見える、など機能的な障害を残すほか、顔面の変形など整容的な後遺症が残ります。
治療は、骨折でずれた骨を元の位置に戻し固定するための手術をおこないますが、部位によって方針が異なります。
鼻骨のみの骨折の場合は、皮膚を切開しない手術で治療することが可能です。
頬骨骨折などの鼻骨以外の骨折の治療では、手術に際し皮膚切開が必要となることが多くなります。
骨の固定はチタンという金属でできた小さなネジとプレートを用います(写真)。
手術に適切な時期と手術の方法は、骨折の部位や骨折の状態によって異なります。
受傷した場合は、すみやかに形成外科を受診することをおすすめします。

頬骨骨折 治療前

頬骨骨折 治療後

■熱傷(やけど)

やけどは、日常生活において最も多い外傷の一つです。
受傷した部位と大きさ、損傷の深さにより、治った傷あとが目立ったり、引きつれなどの後遺症を残すこともありますので注意が必要です。
浅いやけどは痛みなどの症状が強く、深くなるにしたがい痛みは少なくなっていきます。
応急処置としては、水道水などの流水で直ちに冷やすことが大切です。
冷却は20分くらいおこないます。やけどをした場合は、すみやかに形成外科を受診することをおすすめします。

■褥瘡・床ずれ(じょくそう・とこずれ)

褥瘡は「床ずれ」とも呼ばれ、からだの骨突出部において皮膚や皮下の組織が自分のからだの重さで圧迫されることによって血流が悪くなり、組織が壊死に陥り、皮膚潰瘍を生じたものです。
通常、圧迫の継続時間を2時間以内にとどめれば発生を予防できるとされています。
治療の基本は、褥瘡部への荷重を軽減して血流の改善を図ることです。
2時間毎に規則的な体位変換をおこない、褥瘡創面が長時間ベッドやいすと接触しないようにします。
栄養状態が悪い場合などは傷の治りが悪くなるため、栄養の改善を図ることも重要です。
重症の褥瘡の場合には、保存的治療法のみでは十分な治療効果を得ることができないこともあります。
このような場合には壊死した組織を切除し、植皮術や筋皮弁術などで傷をふさぐ必要があります。

かかとの褥瘡

当院では、形成外科、内科、リハビリテーション科などがチームを作って、プライマリーケアから基礎疾患の管理・治療、血行再建、手術まで総合的に治療をおこなっています。
また、創傷治癒を促進するための陰圧創傷治療システム(2010年4月より保険適応)を使用できるようになり、効果をあげています(写真)。
傷が治りにくい、足の切断をすすめられたなどでお困りの方はご相談ください。

■ケロイド・肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)

一度治った傷が、しばらくして赤く盛り上がることがあります。
これは、創傷治癒が過剰におこっている状態で、ケロイドと肥厚性瘢痕に大別されます。
周囲に拡大することなく、数ヶ月から数年かけて自然萎縮するものを肥厚性瘢痕といい、最初の傷の範囲を超えてまわりの正常な皮膚まで盛り上がってゆくものをケロイドといいます。
治療には、以下のような治療法があり、部位や状態に応じて、もっとも適した治療法を選択、もしくは組み合わせておこないます。

・手術療法
瘢痕組織を切除して、緊張がかからないように縫い合わせます。
大切なことは、再発しないように縫うことです。ケロイドを切除するだけでは、術後同じように盛り上がったり、場合によっては術前より悪化することがあるので、術後の後療法が重要です。

・保存的治療

1. ステロイド療法(貼り薬・軟膏・局所注射)
創の治癒には線維芽細胞という細胞が大きく関与していることが知られていますが、ステロイドの持つ線維芽細胞抑制作用・抗炎症作用・血管収縮作用によって、治療効果をあげているとされています。
テープや塗り薬がありますが、一番効果的なのはステロイドを注射する方法です。
赤みや盛り上がりは著明に減少しますが、硬い瘢痕内に直接注射するので、痛みが強いのが欠点です。

2. トラニラスト内服療法
飲み薬では、現在唯一、トラニラスト(リザベン®)が有効であるとされています。
これは、抗アレルギー剤であり、ケロイドや肥厚性瘢痕の組織中にある各種の炎症細胞が出す化学伝達物質を抑制することで効果を発揮しているとされています。
すぐにケロイドが消えるわけではありませんが、痒みをはじめとする自覚症状を抑え、さらには病変自体を沈静化させると考えられています。


前胸部ケロイド 初診時


前胸部ケロイド 治療中

■ほくろ・あざ

・黒あざ
黒あざは、母斑細胞が皮膚の表面近くに集まって色素をつくるためにできるあざです。
「ほくろ」といわれる小さなものから、大きな広がりをもつ「母斑」といわれるものまであります。黒あざは皮膚がん(メラノーマ)のできはじめと見分けがつきにくいものもあるので注意が必要です。
治療には、がんであるかどうかの見極めが大切で、時には一部を切り取って組織の検査をする必要があります。
良性の「ほくろ」であれば、メスで切り取り縫い閉じますが、大きなものは何回かに分けて手術をします。

・赤あざ
赤あざは、皮膚の血管が異常に広がったり、増えたりしてできるあざです。
治療には、色素レーザーが適応になる場合が多いですが、治療のタイミングやその方法など総合的な判断が必要になります。
保険診療によるレーザー治療が可能です。

・青あざ
青あざは、色素細胞が皮膚の深いところに集まってできるあざです。
生まれつきある蒙古斑は、ほとんどの人のおしりや背中にあって学童期には自然に消えていきます。
ただし、足や腕など通常あまりできない場所にある蒙古斑を異所性蒙古斑と呼び、消えにくいため治療の対象になることがあります。
目の周りや頬を中心にできる青あざには太田母斑があり、思春期以降の女性に多いのが特徴です。
青あざはQスイッチレーザーが良く反応し、よい適応になります。保険診療によるレーザー治療が可能です。


赤あざ 治療前


赤あざ 治療後

赤あざや青あざに対して、保険診療にて各種レーザーを用いた治療をおこなっています。
治療は外来通院で可能ですが、通常3ヶ月ごとに複数回のレーザー照射を要します。

【自己負担額】
赤あざは7千円程度より(外来レーザー照射、3割負担の場合)
青あざは9千円程度(外来レーザー照射、3割負担の場合)

■皮膚腫瘍・皮膚がん(ひふしゅよう・ひふがん)

腫瘍(しゅよう=できもの)は体表のいたるところに出現し、皮膚の下や筋肉の中のしこりとして触れることもあります。
皮膚腫瘍の多くは自分自身の手で触れたり、見ることができます。
腫瘍には良性のものと悪性のものがあります。
診断が容易な腫瘍もありますが、診断が難しい腫瘍もあり治療方針を決めるために、エコーやCT、MRIなど何種類かの画像検査を必要とする場合もあります。
「脂肪のかたまり」とよくいわれるものには、粉瘤(ふんりゅう)と脂肪腫があります。
粉瘤は、皮膚表面の成分が袋を作ってその中にかゆ状の垢や膿がたまったもので、赤く腫れてしまうこともあるので、なるべく腫れる前に手術で取り除くことが望ましいとされています。
脂肪腫は脂肪細胞が大きくなったものですが、筋肉内の深いところにできたり、まれに悪性のものもあるため、きちんとした検査をおこなった上で摘出します。
治療の原則は切除術となりますが、外来通院でできるものから入院治療を要するものまでその種類によって変わってきます。

粉瘤


脂肪腫

悪性腫瘍の場合は、確実な根治的切除が求められるため、切除により大きな組織欠損や変形を生じる可能性が高くなります。
そのため、欠損した組織の再建や変形の修正術が必要になることがあります。


基底細胞がん 治療前

基底細胞がん 手術直後

基底細胞がん 手術後4ヶ月半後
【自己負担額】
良性腫瘍は1万円程度(局所麻酔による外来手術、3割負担の場合)

■ガングリオン

ガングリオンは、若い女性に多く見られる皮下の袋状のできものです。
関節液や腱の潤滑油である滑液が、ゼリー状になり袋の中にたまります。典型的なものは手関節に生じるガングリオンです。
その他のガングリオンのできやすい場所としては、指の付け根や足首の関節部があります。軟らかいものから硬いものまであり、通常は無症状なことが多いですが、神経のそばにできると神経を圧迫して、しびれや痛み、運動麻痺などをおこすことがあります。
腫瘤に注射針を刺してゼリー状の内容物が吸引できればガングリオンと診断できます。
小さなガングリオンは診断がつきにくいので、エコーやMRI検査をおこない診断します。
ガングリオンは腫瘤のみで無症状なら、放置しても心配はありません。大きくなるもの、痛みが強いもの、神経症状があるものは治療が必要になります。

ガングリオン症例
保存的治療法としては、ガングリオンに注射針を刺して注射器で吸引し内容物を排出します。
何回か吸引排出する治療をおこなううちに治ることもあります。
それでも繰り返し内容物がたまるようなら、手術をおこないます。手術をしても再発する可能性があります。

ガングリオン病態

特記:イラスト画像は日本手の外科学会「手の外科シリーズ 5」から画像を引用しています。

【自己負担額】
1万5千円程度(局所麻酔による外来手術、3割負担の場合)

■乳房再建(にゅうぼうさいけん)

乳房再建とは、乳がんの治療によって失われた乳房の形態を、手術によりできるだけ元の形に復元することをいいます。
乳房全摘で大胸筋が残っていない場合でも、放射線治療を受けた場合でも再建手術は可能です。
乳房再建は乳房切除の手術と同時におこなうことも可能で、「一期的再建」と呼ばれます。
一方、乳房切除の後に数ヶ月、数年の期間をおいてからおこなう乳房再建は「二期的再建」と呼ばれます。
二期的再建は、がんの治療に専念した後、充分に体力を回復してから再建手術を受けられます。
また、乳房再建の選択肢や手術の内容について、ゆっくり考えられるというメリットもあります。

当科では、自分自身の組織を使用する方法で手術をおこなっています。
腹直筋皮弁や広背筋皮弁などの術式があります。乳房再建をした後、乳頭乳輪の再建も可能です。
乳房再建をすることで、「乳房がない」ことが日常生活のなかで気にならなくなり、日常生活の質が向上する方がほとんどです。
乳房再建の希望がある、または検討してみたいと思われる方は、乳がん手術前に乳腺の担当医に相談してください。
すでに乳房切除がおこなわれて数年たち、乳腺外科での治療が終了している方は、形成外科を受診してください。

■多合趾症(たごうししょう)

多合趾症とは、1本の足のゆびが2本以上に分かれており、さらに隣接するゆびがくっついている先天異常です。
足の小指に発生することが多く、足の先天異常の中では最も頻度が多い疾患です。
一般的に1歳以降に手術をおこないます。くっついている部分の分離をおこない、発育の悪いほうのゆびを切除します。
皮膚が足りない場合には足のくるぶしや足の付け根などから皮膚移植をします。

多合趾症 治療前


多合趾症 治療後

【自己負担額】
17万円程度(全身麻酔による10日間の入院手術、3割負担の場合、高額療養費制度の対象となります)

■副耳(ふくじ)

副耳とは、生まれつき耳前部やほほにあるイボ状のできものです。
片方の耳の前に一個だけあることがほとんどですが、時には両方にあったり複数個ある場合もあります。
軟かくてぷよぷよしている場合は、皮膚だけがイボ状になっていますが、イボの中に硬いしこりがふれるときは軟骨が入り込んでいることがあります。
副耳による症状はほとんどありませんが、根っこの部分に湿しんができやすくなったりすることがあります。
副耳は顔にできるため目立ちますので、ご両親や本人の希望により整容的な理由で治療されることがほとんどです。
治療は、軟骨を含めて副耳を切り取る切除術が必要です。
手術を急ぐ必要はありませんので、通常全身麻酔が容易になる1歳まで待って手術をおこないます。
もし耳介の変形などがある場合には同時に手術が可能なこともあります。

副耳 治療前


副耳 治療後

【自己負担額】
5万円程度(全身麻酔による1泊2日入院手術、3割負担の場合)

■先天性耳瘻孔(せんてんせいじろうこう)

耳瘻孔とは、生まれつき耳前部にある小さな孔(あな)です。
孔の奥は皮膚のトンネルになっていて、耳介の軟骨まで細い袋状にのびています。
感染を起こして化膿することがありますが、感染をおこすことがなければ放置してもかまいません。
繰り返し腫れるような場合には、袋状になった瘻孔全体を摘出する必要があります。
手術は大人や高学年児童など、局所麻酔に問題がなければ外来手術が可能ですが、幼小児や感染を繰り返して周囲と癒着したり、皮膚欠損の大きい場合は大人でも全身麻酔でおこなう必要があります。


耳瘻孔 感染初期

耳瘻孔 感染

耳瘻孔 術後1ヶ月
【自己負担額】
6万円程度(全身麻酔による1泊2日入院手術、3割負担の場合)

■臍ヘルニア(へそへるにあ)

臍ヘルニアとは、おへそが不自然に出っ張っている状態です。
泣いたときなど腹圧がかかると大きくなり、指で押さえたら引っ込みます。
1歳前後で自然治癒することが多く、残った場合は、ご両親や本人の希望により整容的な理由で治療されることがほとんどです。
手術は腹部の筋肉を縫いよせ、余分な皮膚や皮下組織を取り除いてくぼみを作るようにします。


臍ヘルニア 治療前

臍ヘルニア 治療後
【自己負担額】
6万円程度(全身麻酔による1泊2日入院手術、3割負担の場合)

■眼瞼下垂症(がんけんかすいしょう)

眼瞼下垂症とは、上まぶたが十分に挙がらない状態をいいます。
視界が悪くなるほか、おでこにしわが生じたり、頭痛・肩こりの原因になることがあります。
治療は、余っている皮膚を切除したり、まぶたを挙げる筋肉を短縮する手術をおこないます。
当科では、眼瞼下垂症の手術を1泊2日の入院で、局所麻酔下におこなっています。


眼瞼下垂症 治療前

眼瞼下垂症 治療後
【自己負担額】
両側で6万円程度(局所麻酔による1泊2日入院手術、3割負担の場合)

■睫毛内反症(しょうもうないはんしょう)

睫毛内反症とは、睫毛(まつげ)が内側を向いてしまい、角膜を刺激している状態です。
「逆さまつげ」とよばれるものの一部です。
涙が多く出る、異物感、目やになどの角膜刺激症状は、手術で改善します。
生まれつきの先天性眼瞼内反症は、成長につれて改善傾向がありますが、小学校高学年になっても治らず症状が強い場合には手術を考慮します。
下まぶたでは過剰な皮膚を切除し、内反を矯正するよう皮膚を縫う手術をおこないます。

睫毛内反症 治療前


睫毛内反症 治療後

【自己負担額】
3万円程度(局所麻酔による1泊2日入院手術、3割負担の場合)

■顔面神経麻痺(がんめんしんけいまひ)

顔面神経麻痺とは、けがや病気によって顔面神経が傷害され、顔の表情をつくる動きができなくなった状態です。
顔が左右非対称(いびつ)に見えるだけでなく、まぶたが閉じられないので眼が乾燥して痛んだり、口が閉じられないため食べたものがこぼれてうまく食事ができなかったりします。
また、麻痺が回復した後、しゃべる際に瞼が強く閉じてしまうなどといった、意図しないタイミングで意図しない顔面の表情筋が動いてしまう症状(病的共同運動)が出現することもあります。

顔面神経が単純に切れて麻痺がおこった場合は、その部分を縫い合わせたり、他の部位から神経をとってきて間に移植する治療をします。
切れてから長期間が経過していなければ、顔面神経以外の神経(舌を動かす神経や咀しゃく筋を動かす神経)と顔面神経とをつないで顔の筋肉を動かすことができます。
しかし、そうでない場合(長期間たってしまった場合や生まれつきの場合)は、顔面神経自体の修復は難しいので、他の方法で麻痺による症状を改善させます。それには静的再建術と動的再建術とがあります。
静的再建術とは、上まぶたの垂れ下がりに対して上まぶたの皮膚を一部切り取ったり、眉毛や口角の垂れ下がりに対して筋膜を皮膚の下に移植して吊り上げる治療のことです。
これらの治療には顔面を積極的に動かして表情運動を回復させる効果はないので静的手術と呼ばれます。

一方、動的再建術とは、麻痺した顔面の筋肉にかわる動力源を導入する方法で、ものを咬む役目をする筋肉(側頭筋)の一部を移行したり、身体の他の部位から筋肉を取ってきて移植したりします。
移植する筋肉としては、取っても障害の少ない広背筋(わきの下)や薄筋(大腿部内側)などいろいろな筋肉を用います。
顔面神経麻痺の症状は顔面全体に及ぶので、通常は静的手術と動的手術の両方を利用して治す必要があります。
神経や筋肉の回復は遅いので、治療終了まで多少時間がかかります。
病的共同運動に対しても手術やボツリヌス毒素を用いた治療、リハビリテーションなどをおこなうことで症状の改善が得られます。


顔面神経麻痺 治療前

顔面神経麻痺 治療後(術後3ヶ月)

顔面神経麻痺 治療前

顔面神経麻痺 治療後(術後3ヶ月)

■脇臭症(えきしゅうしょう)

腋臭とは、わきの下からのにおいで、これが独特の悪臭を放つ場合を腋臭症といい、「わきが」とも呼ばれています。
アポクリン腺から出る汗に含まれる脂質・タンパク質が、皮膚表面の細菌によって分解されることで、特有のにおいを発生するとされています。
まず、生活習慣を見直すところから始まります。
日常生活は不規則になっていないか、わきの清潔を保っているかをチェックし、さらに腋毛の処理や市販の制汗剤を試みていただきます。
それでも効果が不十分な場合に初めて手術を検討することになります。
手術は、わきの下の皮膚を切開して、汗腺を取り除く手術をおこないます。
当科では、腋臭症の手術を3泊4日の入院で全身麻酔もしくは局所麻酔下におこなっています。
わきの下に多量の汗をかく多汗症に対しても、同様の手術をおこないます。

腋臭症 アポクリン腺
【自己負担額】
両側で10万円程度(全身麻酔による3泊4日入院手術、3割負担の場合、高額療養費制度の対象となります)

■陥入爪・巻き爪(かんにゅうそう・まきづめ)

陥入爪とは、爪の端が周りの皮膚に食い込むことで、痛みや腫れが生じたり、さらに傷ができて膿んでしまっている状態のことです。
巻き爪とは、爪が横方向に大きく曲がり、爪の下の皮膚をつかむように巻いてしまっている状態です。原因は深爪や合わない靴の着用とされており、足の親指におこることが多いです。
保存的治療としては、爪の切りかたの修正、靴の選択・足の衛生管理などのフットケア、爪の端と皮膚が接する部分の保護、超弾性ワイヤーによる爪矯正などがあります。
早期の治療を希望される場合や、爪矯正などの保存的治療が無効な場合には手術をおこないます。
手術では食い込んでいる部分の爪を切除し、そこに爪が生えないよう、フェノールという薬物を用いて爪母を破壊する方法を主におこなっています。
爪の幅を狭くしたくない方には、自費診療で「VHO式巻き爪矯正」をおこなっています。

手術適応となる巻き爪
【自己負担額】
フェノール法6千円程度(局所麻酔による外来手術、3割負担の場合)

■陥没乳頭(かんぼつにゅうとう)

陥没乳頭とは、乳頭が埋まっている状態のことをいいます。
吸引などをして乳首に刺激を与えることで乳頭を出すことができる軽度の状態の仮性と、乳首に刺激を与えても出すことができない重度の状態である真性があります。
ほとんどの場合は、生まれつき乳頭を支える線維組織が未発達な状態であるか、線維同士の癒着が原因となっておこる先天的なものです。
しかし、中には乳がんや乳腺炎などが原因となって、症状が現れるという後天的な場合もあります。
陥没乳頭は、日常生活において支障をきたすような病気ではありませんが、重度の場合には、乳腺炎をおこしやすくなるといった問題がおきます。また出産後に、赤ちゃんへの授乳に困難をきたすこともあります。
軽度の場合では乳首吸引器を使用したり、赤ちゃんに授乳をすることで徐々に改善する場合もありますが、重度の場合は手術で改善が見込まれます。

【自己負担額】
4万円程度(局所麻酔による1泊2日入院手術、3割負担の場合)

外来受診のご案内

土曜午後/日/祝祭日/年末年始(12/30-1/3)休診

月・火・水・木・金

診療
9:00 ~ 12:00/13:00 ~ 17:00
受付
8:00 ~ 11:30/12:00 ~ 16:30

※病院・クリニックで時間が異なります

北斗病院

診療
9:00 ~ 12:00
受付
8:30 ~ 11:30

北斗クリニック

診療
9:00 ~ 12:00
受付
8:00 ~ 11:30