当院では、回復期リハビリテーション病棟において、鍼灸師による鍼治療をリハビリテーションと併用する新たな取り組みを導入しています。鍼治療は、疼痛緩和や筋緊張の改善、自律神経の安定など、患者様の身体的・精神的な回復を多角的に支援する効果が期待されており、リハビリの質と成果を高める重要な役割を担っています。薬剤に頼らない自然療法としての安心感もあり、患者様の満足度向上にもつながっています。
この取り組みは、リハビリセラピスト・看護師・主治医・鍼灸師が連携し、患者様一人ひとりの状態に応じた最適なケアを提供する「多職種協働」の一環です。鍼治療によって疼痛や不快感が軽減されることで、訓練への集中力が高まり、動作訓練や日常生活動作の改善がよりスムーズに進みます。また、看護の現場では夜間の不眠や不安の軽減、薬剤使用量の抑制など、ケアの質向上にも寄与しています。