北斗病院では注射用カリウム製剤の適応外使用を当院のホームページで情報公開することにより、対象となる方から個別に同意を頂くことに代えて実施しています。当院の倫理委員会で、年月日に承認されました。【第2025-1147号】
医療の内容 | 注射用カリウム製剤の適応外使用による重症低カリウム血症の補正 | 承認者 | 社会医療法人北斗 北斗病院 病院長 |
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承認日 | 2025年6月25日 | 対象者 | 基礎疾患があり輸液量の制限等が必要で、なおかつ重篤な低カリウム血症を呈しており、添付文書上の用法用量を遵守することが困難な低カリウム血症患者 | 対象期間 | 承認後から永続的に使用 |
目的・意義
注射用カリウム製剤は添付文書上40mEq/L以下に希釈し、20mEq/時を超えない速度で、1日最大投与量は100mEqまでと規定されています。しかし、輸液量の制限等が必要でかつ低カリウム血症が重篤な場合に、添付文書を逸脱して使用する場合があります。このため、投与濃度が40mEq/Lを超える場合や投与量が100mEq/日を超える場合も考えられます。以上の理由から、当院では注射用カリウム製剤の投与において、以下の条件のもと行います。
1. 実施場所は、ICUのみとします。
2. 投与は輸液ポンプを用いて中心静脈ラインから行います。
3. 高濃度カリウム注射液の使用濃度は、0.5mEq/mL(500mEq/L)以下とします。
4. 投与速度は20mEq/時以下を守り、急速な投与は行いません。
5. 状況により一日量の上限を超過し使用する場合があります。
6. 患者様には必ず心電図モニターを装着し、頻回に血清カリウム値を確認します。また、異常が発見された場合は速やかに減量または中止をします。
7. 低カリウム血症が改善され次第、高濃度カリウム注射液の使用は終了し、添付文書で定められた使用方法へ移行します。
医療行為に伴う危険性
上記に示した注射用カリウム製剤投与により、予想より血清カリウム値が上昇することがあります。その場合、不整脈や心不全をきたす恐れがあるため、必ず患者に心電図モニターを装着し、頻回に血清カリウム値を確認します。異常が確認された場合は速やかに減量または中止とします。
本診療の任意性と撤回の自由について
この診療行為への同意は、患者さん自身の自由意思に基づくものです。この診療行為を希望されない場合でも、診療において、不利益を被ることのないように務めます。
お問い合わせ等の連絡先
ご不明な点やご心配な点がございましたら、下記の連絡先までお問い合わせください。
社会医療法人北斗 北斗病院 医療安全対策室
電話番号:0155-48-8000(代表)