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北斗トップ > 当院の対応疾患・治療技術 > 口腔がん

口腔がん(こうくうがん)

口腔がんの診断・治療についてです。根治的に顎口腔がん治療をおこなった症例の5年生存率データを更新しました。

■診断

がんの診断に必須であるPET検査は毎日おこなっています。
保険適応であるFDG-PETに加え、施設にサイクロトロンを有することから、メチオニンPETなども撮影可能です。

64列マルチスライスCTや3テスラMRIによる腫瘍進展範囲の術前診断は、切除範囲の決定に新しい可能性を含んでいます。

■治療

グラフは2001年から2019年までの間に当科で口腔扁平上皮癌と診断された初発例(再発ではない) で根治的治療をおこなった183例の5年生存率です。

・Kaplan-Meier法で病因特異的5年生存率を算出
・追跡の起点は初診日
・経過観察期間は1年以上
・追跡不能は2例(追跡不能は打ち切り扱い)

■顎口腔領域における再建手術

口腔腫瘍切除後などの大きな組織欠損には、身体の他の部位から組織を採取し欠損部へ移植する再建手術を行います。
その多くは、組織に動静脈をつけて一旦体から切り離すため”遊離組織移植”と呼ばれています。
顕微鏡を用いて、移植組織の血管(動静脈)と頸部の血管を吻合(継ぐこと)します。
顕微鏡下で行うこのような手術をマイクロサージャリーといいます。

口腔がんと言っても、口腔は部位によってさまざまな特徴があります。
そのために、がんのできた場所や大きさによって、適切な移植組織を選択する必要があります。
頬粘膜には前腕皮弁などの薄い組織、舌や口腔底は欠損の大きさや部位に応じて、前腕皮弁、大腿皮弁、腹直筋皮弁が選択されます。
歯肉や口蓋のがんなどで顎骨を切除された場合は、肩甲骨や腓骨、腸骨などで顎骨を再建することもあります。

1997年から2013年に当科で行った遊離組織移植による再建手術は110例でした。
円グラフは、当科における移植組織の割合を示したものです。
合計112の移植組織が用いられており、生着率は99.1%でした。

■治療例

上の写真は右頬粘膜がんの方で、前腕皮弁を移植組織として再建した方です。
分かりにくいのですが、矢印が前腕皮弁です。義歯の使用が可能となっております。

上の写真は右舌がん手術後です。前腕皮弁を用いて再建されております。

上の写真は右舌がんの方で、大腿皮弁を移植組織として再建した方です。
矢印が移植組織です。通常の食事が可能となっています。


上の写真は左上顎がんの手術後です。腹直筋皮弁を用いて再建されております。
義歯の使用が可能で、通常の食事摂取は可能です。

上の写真は右舌がん手術後です。腹直筋皮弁を用いて再建されております。
義歯の使用は困難ですが、米飯や軟菜食の摂取は可能です。

上の写真は下顎前方の歯肉がんの方で、腓骨を移植組織として下顎再建した方の3D-CTです。矢印が腓骨と下顎骨の接合部です。


上の写真は右下顎の歯肉がん手術後です。肩甲骨を用いて下顎再建されております。

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