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北斗トップ > 当院の対応疾患・治療技術 > バセドウ病(甲状腺機能亢進症)

バセドウ病(甲状腺機能亢進症)(ばせどうびょう)

バセドウ病は、甲状腺ホルモンが甲状腺で過剰に作られる状態で、甲状腺機能亢進症を起こす代表的な病気です。
30~40歳代の女性に多くみられますが、男性にもおこります。10歳代の若い女性の発症もみられます。
バセドウ病は自己免疫疾患で、自分の甲状腺を刺激してしまう自己抗体(抗TSHレセプター抗体(TRAb))作られてしまいます。これが血液中を流れて甲状腺を刺激することにより甲状腺ホルモンを過剰に産生されてしまいます。

■症状

  1. 甲状腺ホルモンの過剰による症状
    甲状腺ホルモン過剰の状態では新陳代謝が高くなり、汗かき、暑がり、食欲亢進、体重減少が起こります。手足のふるえ、倦怠感などもよく見られる症状です。軟便、下痢も認めます。精神的にイライラしたり、不眠、集中力の低下もみられることもあります。脈が速くなる(頻脈)ため、循環器内科を受診してみつかることもあります。
  2. 甲状腺腫
    甲状腺腫とは甲状腺がはれている状態を指します。甲状腺が全体的にはれる「びまん性甲状腺腫」を認めます。
  3. 眼球突出
    眼球の後ろにある脂肪組織や眼球を動かす筋肉が炎症やむくみによってはれるため、眼球が前方に押し出され眼球突出がおこります。上まぶたがはれる眼瞼腫張、物が二重に見える複視も眼症状の一つです。喫煙は眼症状の増悪因子ですので、禁煙が必要です。

■検査

  1. 血液検査
    甲状腺ホルモン(FT3、FT4)の上昇、甲状腺刺激ホルモン(TSH)の低値、抗TSHレセプター抗体(TRAb)の高値などが認められます。
  2. 超音波検査
    甲状腺の大きさやしこりの有無を確認します。
  3. 心電図、胸部レントゲン検査
    甲状腺機能亢進状態のときに起こりうる不整脈や心臓の状態を確認します。

■治療

  1. 内服薬による治療
    甲状腺ホルモンの合成を抑える薬(抗甲状腺薬:メルカゾールまたはプロパジール)を規則的に服用します。約1~3カ月で甲状腺ホルモン値が正常になると、症状がおさまり通常の生活ができるようになります。内服治療は長期に継続する必要が多いので、定期的に甲状腺ホルモン値を測定し、状態に応じた適切な量の薬を継続して服用することです。

    治療開始後1~3ヶ月間は皮膚のかゆみ、肝機能障害、無顆粒球症などの副作用が起こりやすく、この間は2週間毎の通院が必要です。

  2. 手術療法
    甲状腺自体を切除し、甲状腺ホルモン過剰の状態を改善させる方法です。当院では再発を防ぐため、甲状腺組織を残さない甲状腺全摘術をおこなっています。抗甲状腺薬は手術翌日より中止可能ですが、手術後は甲状腺ホルモン薬(商品名:チラーヂンS)の内服が必要となります。ビタミンD剤が必要な場合もあります。甲状腺ホルモン薬は副作用の心配も少なく、内服量が一定すると長期処方が可能となり、通院回数も少なくなります。
  3. アイソトープ(放射性ヨウ素)治療
    他院でおこなう場合があります。

<日常生活>

甲状腺機能亢進状態が続いている間は、心臓にも負担がかかり、頻脈や不整脈が起こりやすいため安静にしてください。治療で甲状腺機能が正常になれば、運動を含め通常の生活が可能です。

<食事について>

食事は特に制限ありません。昆布などヨウ素を含む海藻類などは、大量にとりすぎなければ普通に食べてかまいません。

<喫煙について>

喫煙により眼症の危険性が高まり、抗甲状腺薬による治療の効果が弱まってしまいます。また、病気の再発もしやすくなりますので、禁煙を強くすすめます。

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