医療機関を受診しX線撮影等の検査を行う際に、部位によって更衣やアクセサリー類を外して下さいと言われた経験はあると思います。これは、検査を行う部位にアクセサリーやズボンのベルト等があると画像が見にくくなり診断に支障を来してしまうためです。









診療放射線技師は医師の指示の元、X線撮影、CT検査、MRI検査、骨密度検査・PET検査やがんの治療に用いている放射線治療装置を取り扱っています。業務の多くが画像診断器装置を用いて、医師が診断するための画像の撮影や3D画像等の画像作成となります。
診療画像科 主任 山本 大介
MRIで使用される「強い磁気」
今回はMRI検査で気をつけるべき物の一部を紹介致します。MRI装置は「強い磁気」と「電波」を利用し目的とする部位を画像化します。この「強い磁気」は日常生活では体験できない磁気の強さです。2021年に韓国の病院で、装置からは2m離れた場所に置かれた大きな酸素ボンベ(高さ128㎝、周囲76㎝)が装置内に吸い込まれ検査中の患者が挟まれ死亡した痛ましい事故が発生しました。大きく重い酸素ボンベが吸い込まれる程の磁気の強さなのです。(YouTubeで「MRI 吸着」と検索してみて下さい)


仮に補聴器や時計を入れた場合は
酸素ボンベが吸い込まれる程の強い磁気の中での検査のため、患者さんが検査室内に持ち込み禁止な物を身につけていないかの確認作業を慎重に行います。装置内に補聴器や時計等を入れてしまった場合、強い磁気のせいで補聴器等が故障する可能性が高いです。財布はどうでしょう?キャッシュカード等は磁気部分が使用不可能になる為、再発行の手続きが必要になってしまいます。ズボンのポケットの中に鍵が入ったまま装置内に入った場合は?鍵は勢いよく飛び出し、装置に衝突します。この際に装置が損傷してしまうこともあります。飛び出す方向によっては装置内に寝ている自分自身の体に当たり怪我を負う可能性があります。


意外な「ダメ」なもの
このようなものも駄目なの?というものを紹介します。スプレー式白髪染め、増毛スプレーやパウダーです。染料に「酸化鉄」が含まれている場合があります。これらのスプレーを使用した状態で検査を実施した場合、撮影される画像が乱れます。頭部についているパウダーが装置内に飛散し、装置が使用できない状態になる可能性もあります。


アクセサリー系もNG
他にもカラーコンタクト、マグネット式つけまつげ等も注意が必要です。マグネットネイルは色が変わる可能性があります。MRI検査を受ける方は、軽装でアクセサリー類はつけないほうが安心・安全です。

より安全な検査のために
MRI検査前には、検査時の安全のためのチェック用紙に記載して頂く事項があります。皆さんの検査時の安全や、装置の故障等を防ぐために必要な事となりますのでご協力をお願いいたします。