
睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは?
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠中に何度も呼吸が止まったり、浅くなったりして、睡眠中に低酸素状態になる病気です。睡眠中に何度も低酸素状態になることで、質の良い睡眠が取れず、日中に強い眠気や疲労等の自覚症状がでたり、心臓、脳、血管に負担がかかり、脳卒中、狭心症、心筋梗塞などの重篤な合併症を併発する危険が高まります。また日中の強い眠気により、SASでない人に比べ交通事故のリスクが約7倍と言われています。
交通事故を起こすリスク 約7倍

日本の成人男性の4人に1人はSASと言われています

高血圧や糖尿病になるリスクは約2倍
PSG検査とは?
この検査は、右の図のように頭、鼻、体、指にセンサーをつけて、一晩にわたって検査を行います。この検査により、睡眠の質、呼吸の状態、血液中の酸素の量を調べ、10秒以上息が止まる無呼吸と、呼吸が浅い低呼吸の1時間当たりの回数(AHI)を測り、AHIが5回以上あった場合に、SASと診断されます。

AHIが30以上の場合は重症とされ、高血圧、狭心症、心筋梗塞や脳梗塞などを合併するリスクが高くなり、CPAP治療の対象となります。

AHIが30以上の場合は重症とされ、高血圧、狭心症、心筋梗塞や脳梗塞などを合併するリスクが高くなり、CPAP治療の対象となります。

小さい頃、父が睡眠中によく呼吸が止まっていて子供ながらに少し心配をしていました。臨床検査技師になって、この病気を知った時に昔の父を思い出し、直ぐに病院に行くように勧めると、やはりSASと診断されCPAP治療を始めました。治療を始めた父はすごく熟睡して眠れるようで、「もっとはやく治療をすれば良かった」と言ってくれました。

臨床検査科 副科長
橋本 幸治