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肩関節センター

肩関節センターからのお知らせ

肩関節センター開設

2023年6月より北斗病院で新たに肩関節センターを開設し、センター長として赴任いたしました。
センターと言っても新規立ち上げですので、まだ劇団ひとり状態であります。
十勝地方には肩関節の治療を専門としている医師が少なく、正確な診断、手術、リハビリなどに関する情報提供がまだまだ足りない地域だと感じています。まずは、肩の疾患、機能障害に関して十勝の皆様に対して十分な啓蒙活動を行って参りたいと考えており、今後は市民公開講座や院内向けの勉強会などを予定しています。

中高年で肩が痛い”と言えば“五十肩”みたいな1対1対応になってしまっていませんか?他の疾患名をどこかの医療機関で聞いたことがありますか?周りの人(肩を良く知った人以外)が「あー、そりゃ五十肩だよー」とか言うのを鵜呑みにしていませんか?

そもそも”五十肩”とは日本独特の呼び名であり、世界的にはfrozen shoulder(凍結肩)と言われています。凍っていると表現されるのは、可動域(関節を動かせる範囲)が極端に狭くなり拘縮状態(関節が固まっている状態)に陥ってしまうことを意味します。具体的な症状は、上着の着脱で捻ると痛い、夜寝がえりで痛い、朝方起きると固まっているようだ、車に乗る方なら、右肩が固まっているなら駐車券を取るのが大変、左肩なら後部座席のものを取るのが大変などです。いずれも楽に動ける範囲を超える動作つまり固まって動かない位置に上肢を急にもっていくと一瞬激痛が走りますが、1分も待っていれば治まります。一瞬腕が死んだように動かせないのでdead arm signと言われる現象です。肩が痛くても可動域の制限が無ければ五十肩とは呼びません。拘縮を伴っていなければ肩関節周囲炎か、他の鑑別診断として、突発的に激痛が起こる急性腱板炎(石灰沈着を伴う場合もある)や外傷や加齢により生じる腱板断裂、あるいは関節の軟骨がすり減って骨が変形してくる変形性肩関節症などがあります。いずれの病態もレントゲンで分かることもありますが、手術が必要になりそうかどうかなど正確な診断、病態を把握するためにはMRI,CTなどの断層撮影が有用であり、特に腱の病態把握にはMRI診断が必須です。ふた昔前まではレントゲンでも腱板断裂の診断ができると言われていましたが、今思うとそれは腱が擦り切れて既に修復ができないくらい悪化した状態を見ているに過ぎません。

肩が痛いといっても、患者様一人一人が画一的な症状を出すわけではありません。例えば、腱板に石灰沈着があっても慢性化して痛み無く共存できる方もたくさんいます。腱板が切れていてもそれなりに使える方もいます。大切なことは、その人の日常生活動作に支障をきたすかどうかです。
拘縮の状態に陥ってしまっている人は、まずはリハビリで可動域を取り戻すことが大事です。
まだ痛みが強い時期なら、ステロイド注射や投薬で痛みを緩和しながらリハビリをやりますが、可動域を広げるのには数か月単位の時間を要することが多いので気長にやってください。
サラブレッドの美しい筋肉をまとった肉体とそれを使ったダイナミックな走り、大きくて可愛らしい目やしぐさに癒されています。いつか馬術競技会に出て障害を飛べるようになること、サウナで整いながら風景として馬のいる自然の中で暮らすことを目指しています。
今年一番残念な出来事はキンプリが分裂してしまったことです。どうぞよろしくお願いします。

木村明彦センター長

受付・診療時間

2023年10月30日更新
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